ニキズキッチン英語料理教室 ブログ

外国人の自宅で習う世界の料理教室

ギリシャ料理 エーゲ海の島々のお料理

ここ1年で、地中海や中央アジアの先生が増えました。


アメリカの某f*cebookに転職をしてサンフランシスコに引っ越してしまった
イスラエルヨナタンさん

トルコのオスマンさん ペルシャのさとみさん ベンガルのタヒアさん
そしてセルビアギリシャのヘレナさん

今回はヘレナさんのクラスのお話です

9月のテーマは「エーゲ海の島々のお料理」
日本ではまずお目にかかることのできな珍しいお料理をたくさん
紹介してくださいました。そしてひたすら感動して帰ってきました




●まずはクレタ島ラスクサラダ:ダコス
ギリシャのスーパーで良く目にする少し硬めのラスクのようなパンのことです。
固くてそのままでは食べれないため、スライスしたダコスは、水でまず湿らせます。
5分くらいしたら、上にフェタチーズやトマトを飾ってオリーブと一緒にいただきます。
ギリシャでは切手も発売されています。


「水で湿らせたパン」はまず味わったことのない味。
固さの中に ひんやりとした、とろけるような食感が混ざり合っています。






●サガナキ(ギリシャ風焼きチーズ)です。
ナショナル麻布でも売っている「ハローミ」という種類の羊乳・山羊乳・牛乳から
できたチーズで、塩っけが特徴的です。

かならず切った後、①水にさらす②小麦粉につける③また水にさらす④オリーブオイルで焼く
の工程でつくります。こうしたことによりコーティングがよりクリスピーになります。



レモン汁をかけていただきます。塩っけが癖になるお酒のほしくなる味です



●ムサカです
上にとろとろのチーズがかかった茄子のグラタン のようなものをイメージしていましたが
まったく違いました。 下準備が大変丁寧であっさりしたお料理です。
一手間のかかる料理なのでギリシャでも特別な日にのみ作られます。

スライスした茄子は塩をたっぷりと書けて水に30分つけることで しんなりとさせます
しんなりした茄子は水で洗って塩分を落として キッチンペーパーで水分をふきとります。
油をしっかり落としたボロネーゼソースは最後に白身をいれることで固まりやすくします。
ベシャメルソースは生卵を仕上げに加えることでコクを出します。
そんな数々のコツを丁寧にヘレナさんは教えてくれました。
サーブされたのは一人一個。その1個は胃に入らないだろうと思うくらい、とても巨大だったんですが
完食。






●最後も素敵でした。カイマキ(マスティック風味の粘り気のあるアイスクリーム)です
マスティック風味のアイスクリームをギリシャではカイマキと呼んでいます。
アイスクリームなのに、良く伸びる。
粘り気があるのが特徴で、その秘密は中に入るマスティックにあります。

古代ギリシャの時代から人々の健康を支えてきたマスティック。現地では「キリストの涙」と呼ばれる
この食材は、キオス島原産の低木マスティックの樹液を原料とした天然の食用のガムのこと。

天然の食用のガムマスティックが収穫できるのは世界でもエーゲ海に浮かぶヒオス島に限られているのですが、
島の中でもマスティックの木が唯一樹液を吹き出す土地はさらに限られています。
その限られた土地のある村ではおばさんたちが、ナイフ一つで木から樹液を選定しています。

マスティックで作られるカイマキは粘りがあるのが特徴で、
バクラヴァ(パイのシロップ漬)と同様に1960年代に生まれた古き良きギリシャの製菓スタイルのお店
「ザハロプラスティオン」で売られる代表的なお菓子です。
夏になると季節限定で銀のボールに入ったカイマキを売り出します。




上がマスティックの粒が入った缶。ミルクに溶かしながら作ります。
実は日本で売っているトルコの伸びるアイスは ほとんどは化学薬品をつかったフェイク。
本物は売っていないという話を聞きました。

本物のカイマキはひんやりと、とろとろ~としていて、たとえようがないのですが
とにかく美味しかったです。