ニキズキッチン英語料理教室 ブログ

外国人の自宅で習う世界の料理教室

人類とコーヒー発祥の地エチオピア

板橋区東武練馬駅に住む、エチオピア人ローズさんに会いに行ってきました。



ローズさんに会うまでは 「エチオピア」についての知識がまったくなくて

他のアフリカ諸国に多くあるような、ピーナッツシチューやトマトのシチューをオカズにしているのかなぁ...

と漠然としたイメージを持っていました。



彼女に会う前に、サイトでエチオピア料理を調べると

エチオピア料理は海外で評価が高く、世界中にファンがいると言う」

イスラエルで食べて以来虜になっていた」


とか



「日本のエチオピアレストランで食べたら がっかりだった」

「日本のエチオピアレストランで食べて すごく感動した」



とか



とにかく賛否両論でした。

だからあえて、何もイメージを持たずして 会いに行きました。



さてエチオピアですが 東アフリカにあります。




対岸にアラブ半島があり、ケニアスーダンに囲まれた国なので 「暑い」イメージがありましたが

高地も多く、首都のアジスアベバは 高地2400mの土地にあり 世界で最も気候の良い都市のひとつなんだそうです。



そしてエチオピアは日本と同じように、植民地化されたことがありません。唯一何千年の歴史の中で2年間だけイタリアに

占拠されたことはあったそうです。




多くを植民地化されたアフリカの地で、植民地にならず他国からの干渉の危機にさらされることなく、その文化を守ってきたこと。

資源を枯渇させることなく継続させていることは、エチオピアの人々の持つ世界観が重要な役割を果たすと考えられています。

エチオピアのGNPは日本の1/400。決して裕福ではありませんが たくさんの独自性を持った国です。

たとえば、エチオピアの人々ですが「お互いの口に食べ物を運ぶ事で愛情を表現」をするんだそうです。



だからローズさんは「エチオピア」は世界のどこにもない国。

と誇りを持ってたくさんのことを教えてくださいます。




エチオピアの人の母国語は「エチオピア語」です。

どんな文字?と聞いたら ローズさんの持っている聖書を見せてくださいました

そこには「楔形文字」のようなものがずらり。


エチオピアは人類発祥の地といわれていて、1万年以上 農耕を保ってきた地域でもあります。

有名なのはシバの女王伝説

そしてカルディコーヒーファームのヤギさんです。



エチオピアのヤギ飼いカルディくんが、赤い実を食べたヤギが

興奮しているのを発見、それがコーヒーの発見なんだそうです。



エチオピアにとってコーヒーはとっても重要で 

コーヒーセレモニーという儀式があります



これは生のコーヒー豆を炒るところから始まり1時間かけて 珈琲を入れるもので

いわゆる茶道のコーヒー版



「このコーヒーを飲むと、ほかのコーヒーがのめなくなるわよ」

とローズさん。



それからお料理!これもすごい面白かったです。

エチオピアの主食はインジェラという もちもちっとしたクレープで

ほんのり酸味があり とっても美味!



この上に「ワット」と呼ばれる 様々なお料理をのせて、手食でインジェラをちぎりながら お料理と一緒に

召し上がります。



このお料理は「ドロワット」と呼びます。エチオピアのお祝いの席にはかかせないお料理で

かならず鶏を一羽、まるごと料理に使うのが特徴です。





最初テーブルにお料理がのせられたとき

「わぁすごい インド料理みたい」

といったらローズさんに

「インドじゃないわよ。 わたしはいろいろな国のお料理を食べたし たとえばメキシコ料理のレストランでも働いたけれど

エチオピアのお料理に一番メキシコ料理に似ているの」


たしかに「ドロワット」はメキシコのモレの味すごくよく似ています。

メキシコはトルティヤにモレや豆の料理を食べるけれど

エチオピアインジェラにモレのようなドロワットや豆料理をのせます。



以前メキシコのルシオにモレを習ったときに

たとえばいれる材料が 、ロメインレタスだったり 胡麻だったり ラディッシュの葉だったり どういう発想で材料を

選んでくるのだろうと疑問???ばかりだったのですが

エチオピアもメキシコも超古代文明を持つ土地。

この2つの国の料理の「味」に対する共通点は偶然ではなく

その昔、人々が長い年月をかけてエチオピアからメキシコに移動して、

メキシコで取れる食材を使ってエチオピアのお料理を再現したかった結果なのかもしれません。


お料理はボリュームたっぷりですごく美味しかったです。

家に持ち帰って家族に何も言わず たべさせたところ

「メキシコ料理 ひさしぶり」

と嬉しそうに食べていました (注:テックスメックスのメキシコ料理ではなくルシオやミレーニャの作る本場のメキシコ料理です)

でも使ってる食材はメキシコのものとは全く異なります。


ぜひ皆さん楽しみにしていてくださいね