具志堅良子さんの沖縄の食文化のお話 沖縄の島野菜 第一章 島ニンジン (チデークニ)
沖縄には「ぬちすぐい」という言葉があります。この、「ぬちぐすい」とは命(ぬち)の薬(すぐい)という意味です。
元気がたくさんでるお料理や、伝統野菜をつかって体を大切にする美味しいお料理を総称してあらわしますが、中でも「島野菜」はとても重要です。
元気がたくさんでるお料理や、伝統野菜をつかって体を大切にする美味しいお料理を総称してあらわしますが、中でも「島野菜」はとても重要です。
「紅芋」も島野菜の一つです。かつて沖縄が長寿世界一となったのは、おばあたちが作る家庭料理のおかげでした。そんな伝統料理をひとつずつおつたえできればとおもいます。
第一章 「島ニンジン」
沖縄で「チデークニ」と呼ばれている島ニンジンは、細長く薄い黄色をしていて、ニンジンとごぼうの中間のような形をしています。
「チ」は黄色 で 「デークニ」は大根 という意味です。
生のまま、かじると独特のさわやかさがあり野趣も強く、野生のニンジンと似たような味をしています。
この「島ニンジン」は、17世紀にシルクロードを経て中国から伝えられ、沖縄では古くから「薬膳」として使われてきました。
大きい物だと長さが50センチ近くにもなります。
この島ニンジン。炒めるとグンとまるで砂糖をいれたように甘みが増して、
生の時に食べ味と180度違う違う側面を見せてくれます。
生の時に食べ味と180度違う違う側面を見せてくれます。
また火を入れることで色も美しい黄色に変わり、テーブルに綺麗な彩をそえてくれます。ニラとの相性が良く、さらにニンジンの甘さを強調してくれます。