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具志堅良子さんの沖縄の食文化のお話  沖縄の島野菜 第二章 シマナー

沖縄には28種類の島野菜と呼ばれる伝統野菜があります。

 
春から秋にかけては葉の裏が鮮やかな紫色のハンダマー(写真)、夏場はゴーヤやシブイ(冬瓜) 冬は島ニンジンやシマナー と旬により収穫される野菜が異なります。

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ところで沖縄の食文化とベトナムの食文化が非常によく似ているのを気が付いた方はおられますでしょうか。 ベトナム料理教室の森泉先生が 「島ニンジンはベトナムにもあるのよ。琉球ベトナムは昔から密接に交流をしていて、だからいろいろなものが似ているの」とおっしゃっていました。

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中世、琉球貿易はこれから鎖国に向かう江戸幕府とは逆に、ベトナムやタイ、中国や朝鮮といったアジア諸外国と密接につながり、貿易を展開していきました。
 
江戸時代、琉球薩摩藩を介してベトナムからは生薬や胡椒を。中国から薬種や生糸、砂糖を江戸幕府へ輸出し、本土からは昆布や銀を中国や東南アジアに橋渡しをしていたのです。
だから昆布が取れない沖縄では今でも昆布の消費量が日本一なのです。


 
第二章  シマナー
 
シマナーを塩漬けしたものをチキナーと呼ぶこの青野菜は、本土のカラシナ(芥子菜)と同じです実は中国のザーサイもこのシマナーも同じ一種で、また九州地方の高菜もこのシマナーの一種です。

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「シマナー」は中世の時代に沖縄に中国から伝来されました。

沖縄では塩漬けにして島豆腐と一緒にチャンプルーを良く作ります。買うときに濃い緑色をしていて葉がぴんとしたものが鮮度が良い物です。
葉がすぐにしおれてきてしまうので、買ったら新聞紙に包んで冷蔵庫へ保管し、すぐに塩漬けにして使います。
 
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シマナーは肺の呼吸機能を改善し、食欲不良を改善する役目があるため、冬の沖縄では体力作り、風邪薬の役割をになっていました。
 
 
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かつて沖縄が長寿世界一となったのは、おばあたちが作る家庭料理のおかげでした。
島野菜をもっと知ってみませんか?
 
沖縄料理教室 具志堅  (東京でお料理教室を開催しています)
 
 
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