メンマを主役にしたお店とは珍しい! こころぷれいす
昔20代の頃。就業後に、さまざまな土地の人々と触れ合い、彼らの生活を文章に綴るというルポライターのアルバイトをしていた時期があります。その頃、横浜の山元町をよく訪れていたので、懐かしくなって、心の地図を辿りました。
たどり方は人によって様々だと思いますか私はGoogleマップを眺めます。
ふと地図の中の
「ブラフテラス」という言葉が目に飛び込んできました。
なんだか気になり検索をしてみると、曜日ごとに違うカフェがオープンしていることが分かりました。
中でも
月曜日に営業している『こころぷれいす』の ”(おそらく)世界でたったひとつの、「アロマ」と「メンマ」のお店です。”
というコンセプトに、好奇心をくすぐられて予約をすることにしました。
お店に近づくと、窓越しに店主のご夫婦が笑顔で迎えてくれました。
小さな古民家風の建物はアパートから生まれ変わったもので、足を踏み入れるまで何が待ち受けているか想像もつかない空気が漂っています。
お店の人々は気さくで、すぐに心が通じ合うことができました。
座るとすぐ、手作りの3種類のメンマがテーブルに運ばれてきました。
和食の煮物風、胡椒の利いたもの、ほんのり甘い柔らかなもので、それぞれ産地も竹の種類も異なるとのこと。
世界には約1200種類の竹が存在し、そのうち250種類が日本にも生息しています。
竹の種類によって、異なる味わいのタケノコが育ち、それぞれから作られるメンマも竹ごとの風味が楽しめるそうです。
普段ラーメン屋でも営んでいない限り知ることが少ないメンマの世界は、まさに奥が深く、多様な魅力が詰まっています。
同行したウズベキスタン出身のズルフィアが豚肉を食べれないことを店主に伝えると、トッピングの肉味噌の代わりにジェノベーゼを多めという粋の計らいをしてくれました。
メニューにはメンマが主役のまぜそばが2種類。小麦粉の白い麺か竹炭を練り込んだ黒い麺を選ぶことができます。
どんぶりが運ばれてくると、主役のメンマをはじめ、麺の上には水菜やクミン香るにんじんと野菜や美味しいお惣菜がたっぷり。
「半分まで食べたら声をかけてくださいね。スープをかけて味変します」と店主が声をかけてくれました。豆乳仕立ての野菜スープを途中からかけてもらうと、まろやかなラーメン風に早変わりしました。
「もう少し食べて、もしお好みであればレモングラスのオイルを垂らすので言ってください。これをかけると東南アジア風に変わりますよ。1度で3種類の味が試せるからぜひやってみてください」とさらに勧めてくれました。
<スモーク味のメンマ。これまた絶品!オリーブオイルがほのかに香ります>
駅から少し離れているので、どうしてこのお店を知ったのかと店主のご夫婦に聞かれたので『Googleマップを見てたら、気になって。
メンマ専門店で曜日がわりのカフェというコンセプトじゃなかったら、ここまで往復3時間かかるのでこなかったと思います」
と伝えると、ご夫婦は驚いた様子で「そういう風に探してくる人もいるんですね、嬉しいです」と話してくれました。
<店主の小林夫妻>
話を伺うと、日本には純国産メンマプロジェクトというのがあり、放置竹林を整備し、その竹を食材や様々な用途に生まれ変わらせる活動をしている人達が現在300人おり、みんなで純国産メンマを作ることに情熱を燃やしているそうです。
私が訪れたお店の名前は
『こころぷれいす』。娘さんの名前を店の名前に選んだそうです。
いただいた『こころぷれいす』のメンマヒストリーにはこう書かれていました。
『横浜の南区に小さな魚屋があったところから始まります。1961年に開いた日の出鮮魚店は地域のお客様に愛されましたが、30年後に体を壊した父が57歳でこの世を去りました。
残された子供と母の美代子、そしてがらんとした店。美代子は、小林惣菜店と形を変え、父の残した設備とその小さな体で1人で惣菜を懸命に作り続けました。
ふとしたきっかけで、ブラックペッパーをアクセントにしっかりと出汁を聞かせたメンマがメニューの1つとして生まれました。辛いけど、甘い。老若男女滞りなく人気の隠れたメニューでした。みんななぜか癖になると言ってくれました。
小林惣菜店は2003年、それから15年後に閉店しました。しかし、美代子のメンマは、東京に引っ越した後も、友達や親戚へのおもてなしとして細々と作り続けられました。
2015年に再び横浜に戻り、山元町に孫の名前を冠した『こころぷれいす』を開店する機に、息子がその味を引き継ぎ、美代子のメンマをリニューアルすることになりました。
こころぷれいすでは、まぜそばの主役に。スパイスカレーの付け合わせにメンマをたっぷり入れます。メンマの予約注文もお持ち帰り限定で行っています。
毎週月曜日11時から15時、ラストオーダーは14時半まで。(お休みの日もあるのでお問い合わせしてください。)
横浜の山元町で待つ、まだ知られざる発見があなたを待っています。
こころぷれいす
営業時間:月曜のみ営業 11:00 ~ 15:00 (L.O 14:30)
〒232-0034 神奈川県横浜市南区唐沢13−ブラフテラス
https://www.bluff-terrace.com/pages/5190553/page_202108161515
写真 横浜の竹からメンマを制作している様子
ZIP レシピ スマッシュクロワッサン他
フランスのスマッシュクロワッサン(ジャック)
クロワッサン1個
<作り方>
<材料>
<作り方>
<材料>
<作り方>
多文化共生のキッカケは食文化!江戸川区で広がる「リトルインディア」と新しい野菜の物語
<メティ収穫の最盛期は4月~5月。>
連載第三回:世界のお菓子【日本未発見!世界各国のユニークなお菓子探検! ロゼットクッキー】
調べてみると、ロゼットクッキーの発祥については2つの説があります。
チョコレートやシナモン味もあるんですよ
■マレーシアではココナッツの味がする「クイ・ロス(kuih ros)」
■スリランカでもココナッツ味で「コキス(Kokis)」
新年の祝い菓子です。
■南インドは米粉とココナッツで「アチャッパム(Achappam)」
ケララのクリスチャンがクリスマス菓子として作ります。
■トルコでは「デミル・タトルス(demir tatlısı)」
鉄のプリンという意味です
■南ドイツのシュヴァーベン地方のローゼンキューヘレ(Rosenküchle)
薔薇のフリッターという意味です
■イランではハートゥーン・パンジェレ( خاتون پنجره )
「貴婦人の窓」という意味です
■アフガニスタンではクルチャエ・パンジェレ( پنجره )
他にも、モロッコでもありますが 日本、ロシア、中国、ギリシャにはありませんでした。